2012年07月21日

多色キーの限界値

前回記事でも触れた多色キーについても考えていきます。
まず、多色キーによって最大どこまで発火できない確率を下げられるか求めておきます。

下図は4色どれをキーにしても青発火3連鎖が打てる形(a1*{-a1||-b1||-c1||-d1})です。
("||"はorの意味で使っています。)



図の場合はキーが発火点と隣接しているため、青を含むどのツモが来ても発火できることが分かります。
具体的には、青赤、青緑、青黄、青青、どのツモでも発火できます。
つまり、発火できない確率は(a1*)の状態と同じになります。

p(a1*{-a1||-b1||-c1||-d1}:n) = p(a1*:n)

発火点と隣接する4色キーは、キーが置いてあることと確率的に等価だということになります。

確率は、1色キーの場合

p(a1*-b1:1) = 87.5000%
p(a1*-b1:2) = 66.7969%
p(a1*-b1:3) = 47.4609%
p(a1*-b1:4) = 32.2586%
p(a1*-b1:5) = 21.2740%
p(a1*-b1:6) = 13.7264%
p(a1*-b1:7) = 8.7110%

であったのが、4色キーによって以下の確率まで下がったということになります。

p(a1*:1) = 56.2500%
p(a1*:2) = 31.6406%
p(a1*:3) = 17.7979%
p(a1*:4) = 10.0113%
p(a1*:5) = 5.6314%
p(a1*:6) = 3.1676%
p(a1*:7) = 1.7818%

ちなみにこの形は一応下図のように本線にもできるので現実的にあり得る形です。




次は、下図のように青発火5連鎖を打つための4つのキー全てが発火点から離れている状態(a1*{+a1||+b1||+c1||+d1})を考えましょう。



キーの場所が離れているため1回で発火することは不可能ですが、キーは4色どれでもいいので、1手目で必ず(a1*)の状態に持ち込めます。
つまり、

p(a1*{+a1||+b1||+c1||+d1}:n) = p(a1*:n-1)

が成り立ちます。

確率は、1色キーの場合

p(a1*+b1:1) = 100.0000%
p(a1*+b1:2) = 80.8594%
p(a1*+b1:3) = 59.3262%
p(a1*+b1:4) = 41.1575%
p(a1*+b1:5) = 27.5311%
p(a1*+b1:6) = 17.9499%
p(a1*+b1:7) = 11.4827%

であったのが、4色キーによって以下の確率まで下がったということになります。

p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:1) = 100.0000%
p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:2) = 56.2500%
p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:3) = 31.6406%
p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:4) = 17.7979%
p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:5) = 10.0113%
p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:6) = 5.6314%
p(a1*{a1||+b1||+c1||+d1}:7) = 3.1676%

ちなみに、ハチイチ発火ですが一応この形も本線にできます。




多色発火の場合は、当たり前ですが4色発火で(全てのn≧1について)確率を0にできます。
(ただし、デビルハチイチなど構造的な問題を含まないとします。)

(a1*-b1*+c1*-d1*)



p(a1*-b1*+c1*-d1*:n≧1) = 0.0


以上のように、多色キーは最大でそのキーが既に置かれている状況の確率まで下げることができます。
ただし、発火点から離れているキーが多くなるにしたがってキーが既に置かれている状況の確率とは差が出てきます。
多色発火ほど確率を大幅に下げる力は無いものの、1色キーの危険性を減らすのには効果的だと考えられます。
また、多色キーは多色発火よりも作りやすいと思うので、使う場面も多いのではないでしょうか。

これから、2色キーや3色キーなどの具体的ケースについても調べていく予定です。
posted by むうむ at 17:27 | Comment(0) | ぷよぷよ-確率 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月19日

多色発火は未完成でも強いことが分かる確率計算

相手の攻撃に対応するための積みの初歩は、完成した(発火色1個で発火できる)1色発火の仕掛けを用意しておくことです。



話を簡単にするため、ここでは相手の攻撃を多連結でない2色それぞれ4個消しの2ダブ(以下[4-4]2ダブ)だとしましょう。
また、そのときこちらは相手が2ダブを発火したときの現在手を含めて4手引けるとします。(AC通では5手引けることもあるようなので5手と考えてもいいです。)
この場合、上図の1色待ちでは4手以内だと90.0%、5手以内だと94.4%の確率で3連鎖対応ができます。
しかし、逆に言えば4手以内だと10.0%(対応10回の内1回程度)、5手以内だと5.6%(18回の内1回程度)は攻撃が刺さってしまうことになります。
実力が上がって対応する場面が増えてくるほどこの確率は無視できなくなってきます。
そして1色待ちがさらに危険なのは、未完成の状態だと攻撃が刺さる確率が急激に増えてしまうことです。



左上図は隣接するキー色1個と発火色1個が必要な状態(a1*-b1)
中上図は発火色2個が必要な状態(a2*)
右上図は離れた場所にあるキー色1個と発火色1個が必要な状態(a1*+b1)(なお、右上図は赤の代わりに黄色が2つ来ても3連鎖にできるのでその連鎖ラインが見える人にとっては(a1*+b1or{-c2})となります。)
それぞれの状態でn手以内に発火「できない」確率p(・:n)のn=4とn=5の値は以下の通りです。

p(a1*-b1:4) = 32.2586%, p(a1*-b1:5) = 21.2740%
p(a2*:4) = 36.7081%, p(a2*:5) = 24.4025%
p(a1*+b1:4) = 41.1575%, p(a1*+b1:5) = 27.5311%
p(a1*+b1or{-c2}:4) = 33.8211%, p(a1*+b1or{-c2}:5) = 21.3975%

(相手から攻撃の可能性があるときに)ネクストを見ずにこれらの状態にしてしまうのは危険です。
しかし1色発火でこれを避けるには、発火点を埋めないように伸ばしたり、



ハチイチやネクスト頼りの伸ばし(次の発火色が確保できたときのみ発火点を埋めるやり方)をしなければならなくなります。



そこで、より隙を減らすために多色発火を狙ってみようということになるのですが、多色発火というと下図のような大掛かりな仕掛け(本線を伸ばしにくい)をイメージして尻込みしてしまう人もいるかもしれません。(もちろん、そもそも発想が難しいしツモを選ぶ形が多い、というのも尻込みする大きな理由だと思いますが、そこは今回のテーマではないので目をつぶります。)



(左上図は緑発火3ダブ、黄発火3ダブ、赤発火2トリ。中上図は黄発火4連鎖、赤発火2トリ、青発火2トリ。右上図は青発火4連鎖、赤発火3ダブ、緑発火3ダブ。)

しかし、これらの仕掛け(いずれも3色発火完成形)はあまりに大げさです。
というのも、これらが4手以内に発火できる確率は99.99847%、5手以内だと実に99.99990%にも達するためです。(発火できないパターンは、全部残り一色のゾロしか来ない場合だと考えれば分かりやすいと思います。ただ、ゾロばかり来ると途中単発消しでおよそ1手分余計に時間を消費するので実際の確率は若干低いかもしれません。)

もっと簡単な例から考えて行きましょう。
先ほどと同様、相手の[4-4]2ダブに対して4手(もしくは5手)引くとして、[4-4]2ダブ以上の得点で対応できない確率を求めます。



左上図は黄発火3連鎖、青発火3連鎖の完成した2色発火の状態(a1*+b1*)
中上図は黄発火3連鎖の他に、青キー赤発火2ダブがある2色発火の状態(a1*+[b1*-c1])
右上図は黄発火3連鎖の他に、緑2個でも3連鎖を打てる2色発火の状態(a1*-b2*)
(*は発火色であることを表し、2色発火なのでaとbの両方に*がついています。)

それぞれの状態でn手以内に発火できない確率p(・:n)は、

p(a1*+b1*:4) = 0.3906%, p(a1*+b1*:5) = 0.0977%
p(a1*+[b1*-c1]:4) = 1.5625%, p(a1*+[b1*-c1]:5) = 0.4639%
p(a1*-b2*:4) = 1.9531%, p(a1*-b2*:5) = 0.5859%

となります。

p(a1*:4) = 10.0113%, p(a1*:5) = 5.6314%

と比べると発火できないリスクは、完成した2色発火は25分の1未満、未完成の2例も片方の連鎖が完成していることで5分の1未満に抑えられています。
これだけでも多色発火を狙う価値が十分にあることがわかりますが、より未完成の場合を考えると1色待ちとの差が顕著になります。
今度は2色両方の連鎖ラインが未完成な2色発火の場合を計算してみましょう。




上段の図は、3つとも先程の図からぷよを2個、もしくは1個除いた状態です。左から順に、(a2*+b2*)、(a2*+[b1*-c1])、(a2*-b2*)の状態です。
下段左図は、黄色キー赤発火の3連鎖(または2ダブ)と緑キー青発火の3連鎖(または2ダブ)がある状態([a1*-b1]+[c1*-d1])
下段中央図は、上段の図の黄発火を青発火に変更し、発火色ともう一つの発火ラインのキー色がかぶっている状態(a2*+[b1*-a1])
下段右図は、緑キー青発火3連鎖と青キー緑発火3連鎖というお互いの発火色とキー色がかぶっている状態(今回は黄色キー2個+緑発火のラインは無視します)([a1*-b1]+[b1*-a1])

これらについて、n手以内に発火できない確率p(・:n)を計算します。
なお、p(a2*+b2*:n)はabハチイチが来た時、p(a2*+[b1*-c1]:n)はabハチイチかacハチイチが来た時に、現在手とネクスト以降のツモを見てどちらに置いた方が良いのか判断することができますが、実際のところ最速でぷよを設置しながらネクネクを見るのは困難だと思うので、現在手とネクストのみ見て判断するものとして計算しました。

p(a2*+b2*:4) = 9.5703%, p(a2*+b2*:5) = 3.5645%
p(a2*+[b1*-c1]:4) = 7.5317%, p(a2*+[b1*-c1]:5) = 2.7161%
p(a2*-b2*:4) = 8.9844%, p(a2*-b2*:5) = 3.2715%
p([a1*-b1]+[c1*-d1]:4) = 6.1340%, p([a1*-b1]+[c1*-d1]:5) = 2.1759%
p(a2*+[b1*-a1]:4) = 19.0475%, p(a2*+[b1*-a1]:5) = 10.9889%
p([a1*-b1]+[b1*-a1]:4) = 19.6320%, p([a1*-b1]+[b1*-a1]:5) = 11.1650%

(7月23日:p(a2*+[b1*-a1]:4)とp(a2*+[b1*-a1]:5)の値が誤っていたので修正しました。2,3%ほど低くなっていました。)

比較用(1色発火)
p(a1*:4) = 10.0113%, p(a1*:5) = 5.6314%
p(a1*-b1:4) = 32.2586%, p(a1*-b1:5) = 21.2740%

上段の図と下段左図は、完成した1色発火(a1*)よりも低くなっています。
下段中央と右の図は、キーの色が発火色とかぶっているため(a1*)よりも確率が高くなっていますが、(a1*-b1)に比べると随分と低い確率に抑えられているのが分かります。
2色発火両方の発火色でぷよが2つ必要な状態は、1色待ちでぷよが2つ必要な状態よりもずっと優秀なのです。
特に、キー色と発火色がかぶってない場合はそれが顕著です。

ただし、単発攻撃に対しては完成した1色待ち(a1*)と比べると未完成な分不利になります。(2手もしくは3手引けるとします。)

p(a2*+b2*:2) = 50.0000%, p(a2*+b2*:3) = 23.4375%
p(a2*+[b1*-c1]:2) = 43.7500%, p(a2*+[b1*-c1]:3) = 19.2871%
p(a2*-b2*:2) = 50.0000%, p(a2*-b2*:3) = 22.6563%
p([a1*-b1]+[c1*-d1]:2) = 37.8906%, p([a1*-b1]+[c1*-d1]:3) = 16.0889%
p(a2*+[b1*-a1]:2) = 52.7344%, p(a2*+[b1*-a1]:3) = 32.2998%
p([a1*-b1]+[b1*-a1]:2) = 57.0313%, p([a1*-b1]+[b1*-a1]:3) = 34.0332%

(7月23日:p(a2*+[b1*-a1]:2)とp(a2*+[b1*-a1]:3)の値が誤っていたので修正しました。4%程度低い値になっていました。)

比較用(1色発火)
p(a1*:2) = 31.6406%, p(a1*:3) = 17.7979%
p(a1*-b1:2) = 66.7969%, p(a1*-b1:3) = 47.4609%

とはいえ、とりあえず2連鎖を確保しておくかどちらかの発火色の連鎖を完成させれば(a1*)よりも低い確率に抑えられますし、そもそも(a1*-b1)に比べたら随分と優秀です。
このように、多色発火は未完成でも1色待ちと比べて攻撃が刺さる確率を大幅に下げてくれるのです。
単発への耐性が気になる人もいると思うので、片方もしくは両方の連鎖ラインが完成した2色発火の2手、3手の場合も載せておきます。当然ながら、(a1*)よりも随分と低い確率に抑えられています。

p(a1*+b1*:2) = 6.2500%, p(a1*+b1*:3) = 1.5625%
p(a1*+[b1*-c1]:2) = 15.6250%, p(a1*+[b1*-c1]:3) = 5.0781%
p(a1*-b2*:2) = 18.7500%, p(a1*-b2*:3) = 6.2500%


さて、多色発火は未完成でも優秀であることが分かったので、最初に紹介した3色発火の大げさな仕掛けを扱いやすい形に戻して行きましょう。
下の図は、小さな単発ならp(a1*)以上の確率で2連鎖対応でき、なおかつ3色発火の形に発展可能な形です。
そして、[4-4-4]2トリに対して(a2*+b2*), (a2*-[b1*-c1]), (a2*-b2*)のいずれかの状態以上の確率で対応できます。



[4-4]2ダブへの対応で良いのなら、もっとシンプルな形になります。いずれも上図の形に発展可能です。
([4-4-4]2トリ以上の得点の連鎖に対してもかなりの確率で対応できると予想していますが、具体的な数値はまだ計算していません。)



このような形なら、随分と伸ばしやすくなると思います。
相手がすぐに攻撃しそうである、もしくは自分がすぐに攻撃を仕掛けたい、という場合にのみ多色発火を完成させればいいのです。


以上、長くなりましたが多色発火の威力を感じていただけたでしょうか。

・2色発火のうち1色でも連鎖を完成させると完成した1色発火よりも攻撃が刺さる確率を大幅に下げられます。
・1色発火では未完成なときに攻撃が刺さる危険性が高くなるのに対して、2色発火であれば(両発火色の連鎖ラインが)未完成でも攻撃が刺さる確率を低く抑えることができます。
・多色発火は完成させてしまうと伸ばしにくい形になることも多いですが、未完成の状態にとどめればだいぶ伸ばしやすくなります。

今回は主にこちらの引ける手数が5手以内の領域を扱いましたが、6手7手と増えていくとますます多色発火の威力が上がっていきます。
一見発火が遠そうに見えても多色発火へ容易に発展する形であれば、3連鎖4連鎖はまず刺さらないでしょう。
それから今回は既に記事が長くなったのもあって3色発火の数値は扱いませんでした。
また、多色キーの積み(冒頭の1色発火の例でも出てきた、複数の色をキーとして選べる形)も隙を減らすのに効果的だと思われます。
これらについては、また先の記事で扱おうと思っています。
posted by むうむ at 22:49 | Comment(0) | ぷよぷよ-確率 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月17日

問題の図の差し替えと追加要素

すみません、やはり今日の更新は厳しくなってきました。(今日の深夜か明日か明後日?未定です。)
多色発火は思ったよりも深掘りできるテーマだと感じ、今いろいろ題材を探ったりぷよ図を作ったりして時間がかかってます。
おじゃま掘りは一旦置いてかなりの寄り道になりそうです。

それから、前回示した問題の図を土台を含めたものに差し替えます。(見た目は変わりますが、確率は変更ありません)
やはり土台も含めたほうが応用のイメージがしやすいと思ったためです。
前回示した図を記号で表すと、左から順番に(a1*)、(a2*+b2*)、(a2*+[b1*-c1])となります。
*は発火色、[]で囲われてる部分は、[]内のぷよが揃えば発火でき、逆に[]の外の発火色には不要なぷよであることを示します。

で、今回は(a1*)を下の図に差し替え、



(a2*+b2*)と(a2*+[b1*-c1])をそれぞれ左下図、下図に差し替え、さらに右下図に(a2*-b2*)を加えました。


左上図は赤と青(ただし赤と青の発火点は離れている)の2色発火3連鎖(緑発火は本線になってしまうので除外します)、上図は青発火3連鎖か、黄色を置いて緑発火2ダブ、右上図は黄色発火2ダブか赤発火3連鎖(黄と赤の発火点は隣接)です。
これら4つの場合において、4手以内に発火できる確率の高い順に並べることを考えましょう。
特に(a1*)の図、緑1色1個待ちの3連鎖と比べてどうなのかがこの問題のテーマです。

7月19日追記:図をさらに差し替えることになりました。
上図の答えは状態を示す記号で以下の記事と照合をお願いします。
http://puyopuyonote.seesaa.net/article/281973478.html
posted by むうむ at 22:17 | Comment(0) | ぷよぷよ-確率 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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